「っ、ありえねぇっ!!」
「忘れ雪ですね。」
制服に着替え部室を出ると、外は雪が降り始めていた。
体育館から戻る時には降っていなかったから、本当についさっき降り始めたところなのだろう。道理で冷えるはずだと思いつつ、黒子はマフラーを巻き直す。
「もう三月だぞ?! 何で三月に雪が降るんだよ!」
「暖かくなる前に、最後にもう一度降るものですよ。て言うか、本当に寒いの嫌いですね。」
「ロスはあったけーからなぁ。夏もあんま暑くねぇっつーか、こっちみてぇな暑さじゃねぇから過ごし易いし。」
しかしながら、このところ暖かい日が続いただけに、この冷え込みと雪が火神は納得できない様子。寒いと喚く姿はこの冬何度も目にしたとは言え、やはり意外である。
が、ロサンゼルスの過ごし易い気候に慣れた火神には、日本の冬も夏も未だ慣れないものらしい。その内慣れますよと言うと、今寒いんだよと返される。
「じゃあ、こうしたら少しは温かいんじゃないですか?」
「っっ?!」
「これだと、ボクの方が温められてますね。」
苦笑し、指を絡めれば驚いた顔。火神の方が体温が高いので、結局温かい思いをするのは自分の方だなとくすくすと笑っていると、火神の絡めた指にきゅっと力が篭って。
「………まあ、寒いのも悪くねぇな。」
そっぽを向く火神のその耳が赤く染まっているのを見上げ、黒子は破顔し身を寄せた。
帰り道、忘れ雪と言うにはちょっと…てなくらい、結構な勢いで降ってました。
拍手ありがとうございましたv
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