「くーろーこー。なぁ、こっち向けって。」
つんと顔を背けたまま、頑なにこちらを見ようとしない黒子に、火神は少々、途方に暮れる。
何故、黒子がこれほどに拗ねてしまったのか。は、またもや急襲してきた師・アレックスに原因がある。
高校を卒業し、プロの世界へと進んだ火神の成長を見に来た、と言うのは良い。火神の自宅に宿泊するのも、初めてのことではないので、そこに不満がある訳でもない。
しかし、朝方訪ねてみたら、ひとつのベッドに一緒に寝ていた、なんてシーンを目にしては、さすがに心穏やかではいられなかったらしい。
まあ、そこで普通に流されてしまったら、それはそれでこちらが若干凹むところではあるけれど。
ともかく。火神は背けられた顔を覗き込むように身を屈めつつ、言葉を重ねる。
「しょうがねぇだろ? 一応、女だし。ソファに寝かせる訳にもいかねぇし。そしたら、オレがソファで寝るっつったら、風邪引くとか体調管理もプロの務めだとか言って、ベッドに押し込まれたんだよ。」
「………」
「あいつのことは、バスケに関しては凄ぇヤツだとは思ってっけど、他には何とも思ってねぇし。あいつも、オレのことはガキの頃から知ってるから、未だにガキ扱いだし。」
「………解ってますよ。」
ちらりと上目に視線を寄越した黒子の唇はまだぷうっと尖っているが、指先がそっと火神のスウェットの裾を握る。
可愛らしい仕草と表情に、今すぐ思い切り抱きしめてキスしたい衝動に駆られるも、ぐっと堪えて火神は次の言葉を待つ。
「別に疑ってる訳じゃありません。アレックスさんとの師弟関係は十分に理解していますし、お互いにそれ以上の感情がないことも解ってます。でも…それでもやっぱり、恋人が女性と共にベッドに横になっているのは面白くないです。」
きゅっと、どこか泣きそうに寄せられる眉根。堪らず、火神は黒子を押し倒し強く抱きしめる。
「か、火神くんっ?!」
「オマエ、可愛すぎ。あーもう、マジ好きだわ。」
黒子もまた、初めは驚いた声を上げるも、背に回した腕でしっかりと抱き返してきて。
「ボクの方がずっと、キミのことを好きです。」
何だか負けず嫌いな台詞に笑いながら、火神は黒子の顔中に沢山のキスを落とした。
…ブログsss書くのも久しぶり…。
イイ夫婦の日!火黒の為にあるような日をスルーはできませぬ!
で、昨日の疑問と絡めてみたよ。
ちなみに、アレックス姉さんは、起きるなりかがみんに追い出されました。(笑)
拍手ありがとうございましたv
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