「ねぇねぇ。おとうさんはおかあさんに、なんてぷろぽーずしたのー?」
「ぶふぉっ!!?」
夕食の最中、無邪気に問うた娘の言葉に、大我くんが盛大に咽せた。
いっぱいに詰め込まれた口の中の物がよく飛び出さなかったものだと少々感心しながら、父の狼狽ぶりにきょとんとしている娘に向き直る。
「どうしたんですか、急に?」
「あのね、きょうね、ともきくんにぷろぽーずされたのー!」
「あぁ、そうなんですか。」
問いにニコニコと返す娘・志緒はとても嬉しそうだ。
それもそうだろう。保育園で一緒の日向センパイの家の友紀くんが、志緒は大好きだから。
娘愛しの父親は未だ咽せていて何も言えない。それを尻目に、ボクは「良かったですね」と志緒の頭を撫でてやる。
「おとうさんはおかあさんに、なんてぷろぽーずしたの?」
えへへ、と笑っていた志緒だったが、ふと最初の質問に思考が返ったらしい。小さな頭を撫でる手はそのままに記憶を辿る。
ところが。
「………言われてません、ね…」
「っ、ちょっと待て! 言ったぞ、オレは!」
これ、と言った台詞が思い出せない。アメリカ育ちで愛情表現のストレートな夫からは何度も愛の言葉を囁かれたけれど、そう言えばプロポーズの言葉なんてあっただろうか。
あれ? と首を傾げていると、漸く復活したらしい大我くんが立ち上がって反論する。
「憶えがありません。」
「言っただろうが!」
「記憶にありません。」
「言ったっつの!」
言った言ってないで、埒が明かない。
だけど、自分は記憶力は悪い方ではない。それで憶えていないのだから、やはり言われていないと考えるのが普通だろう。
「じゃあ、もう一度聞かせてください。」
「う……」
ならば、と言えば、大我くんはぐ、と言葉に詰まる。ほら、やっぱり。
「〜〜〜っっ!! 今度は忘れんじゃねぇぞ!」
小さく息を吐いたら、もう二度と言わねぇからなと吠えた大我くんは耳元に顔を寄せて。
「オレの光が衰える日が来ても、その先もずっと傍(ここ)にいてくれよ。」
「ねぇねぇ、なんていったのー?」
「な…内緒です。」
低く甘く囁く声にすっかりやられてしまったボクは、無邪気な娘にそう返すので精一杯だった。
プロポーズの言葉考えんのに、半日費やした、っ;だって、プロポーズの言葉って、そんなにバリエーション多くないよねっ;あんまり捻りすぎると「ぁんじゃそりゃ」になるしね;プロポーズ言葉集とか調べちゃったよっ;
その途中で気づきましたが、6/7が、て訳じゃなくて、6月の第1日曜がプロポーズの日なんですね。
て言うか、当たり前のように娘がいてすみません。(笑)
でも、家族ものもやってみたいんだ…!
ちなみに、黒子っちがプロポーズを憶えていないのは、ベッドの中で微睡んでる最中(事後)だったからです。(爆)
…高総体、男子が8強止まりだったと思ったら、女子が優勝しとる…。
つか、男子って決勝リーグ残ってるどころか、去年なんか優勝してたよな?
あれでも、そう言えば新人戦の結果とか連絡来た憶えがない…。
拍手ありがとうございましたv
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